2011年09月29日
ミニ小説〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継5)
ミニ小説
〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継5)
1.物件との出会い
2.現地検分
3.クライアント訪問(1)
4.クライアント訪問(2)
5.テナント調査
約束の月曜日がやってきた。
1階の和風定食屋は和風割烹という雰囲気を醸し出している。店先には「今日のおすすめ」がディスプレイされている。一品あたり500円〜600円程度の魚料理が中心だ。
「まずは、ここから行ってみましょうか」
という小林さんの言葉に引きずられるように、僕は店内に入った。
「いらっしゃい!」
威勢のいい板前さんの声。店員らしき人はこの板前さんしかいない。
客席は20席ほどだろうか。夕方6時で半分程度の入りだ。
とりあえず生ビールと枝豆、刺身の盛り合わせを注文する。
7時を過ぎるころになると8割程度、席が埋まった感じになった。大抵のお客さんは店の板前さんと言葉を交わしている。帰宅途中の地元サラリーマンがまっすぐ家に帰りたくないのか、帰れない理由でもあるのか、一人でフラリと立ち寄っている感じだが、気が付くとお客同士が普通に会話している。
「きっと、みんな地元の顔見知りなんでしょうね。」
「そうですね。ところで、田中さんならこの店の営業状態をどう分析しますか?」
小林さんは唐突に聞く。
「そうですねえ。直観ですけど、夜の一人あたり単価は3千円程度、昼は600円くらいで、それぞれ一日平均で最低でも座席の6割程度、12名は来店しそうな感じなんで、一日の売上は最低でも4万円強はありそうですね。ひと月20日の営業で85万円強の売上。飲食業の粗利率を6割とみると、粗利益は約50万円。家賃が14万円だから、他の経費を差し引いても、板前さんの給料は何とか出る感じですかね。かなり保守的にみてこの程度ですから、なんとかやっては行けるレベルじゃないかなと思います。回転率を加味してませんから、実際は結構いい感じじゃないですか。」
「私もそう思いますよ。じゃ、もう一杯ビールを頂いたら、次はワインにしましょう。」
そう言って追加のビールを飲み干して、お隣のイタ飯屋さんへ。
やはり入り口には、黒板にカラフルなチョークでメニューが書かれている。
ここは確か、若い地元出身の夫婦でやっている。
ドアを開けると、ドアについたカウベルが「カランカラン」と店内に響く。
木目調の薄暗い店内には、さっきの和風居酒屋に来ている客より若い感じのサラリーマンや女性達が食事をしている。
とりあえず、グラスワインとチーズの盛り合わせを注文し、メニューをまた眺める。
「小林さん、ここも、客単価は隣と一緒くらいですね。」
「そうみたいですね。席数も同じくらいだし、席の埋まり具合も同じ感じですね。来ているお客さんは、ほぼ地元の方でしょうね。」
確かに、離れたテーブル同士でも、お互い知っている感じで話をしている人もいる。
ワインも3杯目になり、かれこれ8時を過ぎようとしたころ、小林さんは、このイタ飯屋さんも問題ないと判断したようで、
「そろそろスナックの開店時間ですよ。次行ってみましょう。」と言って、会計を済ます。
隣の店の入り口には、『メンバーズクラブ・マリリン』と書かれた黒地に淡いブルーの看板が出ている。
「メンバーじゃないけど、大丈夫なんですかね。」
「大丈夫ですよ。メンバーズクラブっていうのは、店の店主が理不尽なお客を追い返すための口上ですから。僕らはジェントルマンだから追い返されたりしませんよ。」
店内はよくあるスナックと同様で、カウンター席が8席ほどあるだけだ。そして店内は僕らだけだ。
40前後だろうか、ロングヘアで細身の奇麗なママが僕らを出迎える。恐らく、この人が賃借人さんだ。
「僕ら、この店初めてなんだけど、一人いくらくらいで飲めるの?」
「うちは一人3000円よ。ボトル代は別でね。ボトルは3000円からあるわよ。」
「じゃ、3000円の焼酎ボトルをちょうだい。水割りセットでね。」と小林さん。
ママは、乾きもののチャームを僕らに出しつつ、焼酎の水割りを作ってくれた。もちろん、二人分ではない。彼女の分もだ。「私も頂きますっ!」と言いながら、三人で乾杯する。僕にはちょっと濃い水割りのような気がした。
乾きものの柿の種をつまみながら、僕は頭の中で考えた。
「柿の種って、この分量なら原価でせいぜい一人50円くらい、焼酎もディスカウントストアで買えば800円くらいで買える品物だよなあ。それで平均客単価が4千円ちょとだったらかなりの粗利率だなあ・・・」
そんなことを一人考えていると、
「今日はぜんぜんお客さんいないね。いつもこんななの?」
小林さんは、ママに話しかける。
「そうねえ。9時過ぎれば、お隣から来るわよ。今日は満席にはならないと思うけどね。ちょっとうるさくなるけど我慢してね。」
「うるさくなる?」と僕。
「カラオケよ。ここに歌いに来るのよ。うちはおじさん達しかこないでしょ。あの人たちはね、カラオケボックスには行かないのよ。ちょっと、あなたも一曲どう?」
進められるがままに、僕はついついマイクを握ってしまった。
気持ちよく歌い終わったところで、小林さんが一言つぶやく。
「一曲200円ですよ。」
「えーっ!お金とるの?」
「ちゃんと書いてありますよ。こういう店は、カラオケの収益が結構あるんです。カラオケ機器のリース代金にもよりますけどね。でも、この店の機器はそんなに高くないと思いますよ。」
「カラオケボックスのつもりで歌っちゃったら、カラオケ代だけで軽く1000円超えちゃいますね。」
「じゃ、一曲だけにしておいてください。」
「わかりました。。。」
そうこうしているうちに、さっきの和風居酒屋にいたと思われる客が5人入ってきた。
そこまでは覚えているが、そこから先の記憶がないまま、僕は翌朝を迎えた。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件、物件などには一切関係ありません。
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■本内容については万全を期しておりますが、その内容の全てを保証するもの
ではありません。万が一これらの内容を各人の判断で使用したことにより損害
を被った場合、弊社は一切責任を負いかねます。
2009-2012(C)Ayumi Realty Service All Rights Reserved.
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2011年09月26日
ミニ小説〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継4)
ミニ小説
〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継4)
4.クライアント訪問(2)
僕は、物件資料を広げ、簡単に物件の概要を説明した。
小林さんは、ざっと資料を眺めながら、
「これはいい物件ですね。建物のコンディションと修繕費用次第ですが、5,000万円なら買ってもいいですよ。」
と言う。そして、さらに続けた。
「この物件が、旧耐震基準(※)であることについてはあまり気にしませんが、見える範囲で結構なので、建物図面通りに建てられているかという点は確認してほしいですね。」
(※)昭和56年6月1日より前の建築基準法で建てられた建物。現在の基準と比べると耐震性が劣る。
「分かりました。私も建物のコンディションを把握してから、投資可否を決めたほうがよいと思っていました。それで、ビルの売買で利用される『エンジニアリングレポート』の作成を設計事務所に依頼してみてはどうかと思っているんですが、どうでしょうか。」
「そこまで精緻なものは必要ないですよ。木造の建築物なら、ホームインスペクションで十分でしょう。」
ホームインスペクションという聞き慣れない言葉。なんだろうと思い、僕は小林さんに質問する。
「ホームインスペクションですか。。。簡易な建物調査か何かですか、それって。」
「エンジニアレポートのうちの劣化診断を抜き出したようなものですよ。眼で見える範囲を調査し、建物のコンディションを明らかにするものですよ。だから、建築基準法や消防法等に違反していない建物かどうかという詳細チェックやPML値といった地震の際に受ける損失額を予想したもの、あるいは土壌調査や地歴調査などは含まれませんね。」
「なるほど・・・」
「エンジニアリングレポートに比べたら、費用はたいしたことありませんしね。田倉事務所っていうところが有名ですよ。私も一度、利用したことがあります。」
と小林さんは言うと、僕に田倉事務所の名刺のコピーを手渡した。
「じゃあ、早速、田倉事務所に問い合わせてみます。ホームインスペクションの結果を見てから購入をオファーするかどうかを考えましょう。」
一方、僕が気になっていたのは、1階のテナントが居酒屋やスナックである点と、2階が「神田川」的な部屋であることだ。普通の投資家なら嫌がるはずだ。なぜ、小林さんは、開口一番にこの物件は言い物件だと言ったのだろう。
「ところで、1階テナントは呑み屋さん、しかも2階は今どき風呂もない部屋ですよ。勝算はあるんですか?」
「1階テナントは、地元の方が長期間借りていて延滞歴がないんですよね。ということは、地元の固定客がある程度存在すると想定できますし、月額7万円程度の賃料なら余程流行らない店でない限り、支払い能力を疑う必要はないと思うんですよ。まあ、実際に呑みに行けば経営状態や顧客層が判りますよ。」
なるほど。確かにそうだ、と感心していると、小林さんは続ける。
「仮に、商売がうまくいかずに退去されてしまっても、駅からこれだけ近ければ、直ぐに代わりのテナントは見つかるでしょうし、賃料相場も現在の水準程度だと思いますよ。少なくとも、1階テナントがきちんと賃料を支払ってくれていれば、まずまずの収益性ですし、土地の価値は路線価で見ても9000万円でしょう。建物は古いとはいえ、賃料が発生している以上、その価値がゼロということはないですから、少なくとも土地建物合わせて9000万円を超える価値があると考えていいですよね。ですから、5000万円で投資するというのは悪くないと思いますよ。」
「なるほどですね。でも、2階の風呂なしの部屋についてはどうお考えですか?」
「この地域は、昔から風呂なしの部屋でも需要はあるんですよ。今は昔に比べると少なくなったかもしれませんがね。ただ、3万円を切るくらいで募集すれば、入居したいという人は必ず現れますよ。だとすれば賃料総額が上がる可能性は十分にあると思うんですよ。」
僕は、先日、地元の不動産屋から聞いた話に加えて、賃貸取引事例をこのタイミングで小林さんに報告した。
「そうでしょ。ここはそういう地域なんですよ。思った通りですね。」
小林さんは、メガネの奥をきらりと光らせながら、続ける。
「それからね、この手の店舗の場合、エアコンや給湯器、厨房など、すべてテナントの持込み資産だから、オーナーが修繕したりする必要がないんですよ。壊れたら全てテナントの負担になります。オーナーが負担するのは、建物躯体と建物の外側にある給排水管とかガス管くらいなものだから、ほとんど手間がかかることはないんです。2階の部屋も、エアコンや風呂などがあるわけではないので、普通の賃貸住宅に比べ維持管理の手間がかからないんですよ。」
さすが、複数の収益物件に投資している方だけあって、いろいろ知っている。
本来は僕がこういった説明をしなければならないのだろうが、小林さんとはいつもこんな感じでやりとりが進む。
「で、いつにします?」
「えっ?何をいつにするんですか?」と僕。
「現場に呑みに行く日ですよ。」
小林さんは嬉しそうにそう言った。
小林さんは単に呑みたいだけと違うのか?と思いながら、
「来週か再来週なら、いつでも大丈夫ですよ。お付き合いできます。」と僕は答える。
「じゃ、再来週の月曜日にしましょうか。給料日のちょっと前ですからそんなにお客さんはいないかもしれませんがね。」
小林さんは、どこまでも投資家だ。客が一番少ないと思われる時期に店舗テナントを覗きにいくなんて。。。
「判りました。じゃ、再来週の月曜日、18時に現地で。」
そう言って、僕は小林さんの事務所を出た。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件、物件などには一切関係ありません。
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2011年09月20日
ミニ小説〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継3)
ミニ小説
〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継3)
現地で京橋不動産の松田君と分かれて、僕は、近所にある不動産屋を訪ねることにした。
神田川的6畳一間の需要と供給を調べるためだ。
店の窓には「空き部屋あります」と筆で書いた紙が貼ってある。昔ながらの不動産屋さんのようだ。
「こんにちはー。私、仲介業者なんですが、このあたりの賃料相場を教えてもらいたいと思って伺いました。」
如何にも地元でウン十年もの間、不動産の仕事をしてきたというような初老の男が出てくる。
「賃料相場ってったって、物件によるぞ。どんな物件の相場だい?」
「実はそこにある木造アパートを買おうとしているお客さんがいるんですがね、2階が空き部屋なんで、貸せないかなと思って。」
「あー、あそこのアパートね。よく知ってるよ。今は風呂なしだと厳しいよ。まあ、賃料次第だがね。せいぜい3万円ちょいってとこじゃないかい。」
「そもそも借りたいって人はいるんですかね。」
「そこそこいるよ。3万円ちょいで貸してくれるような物件は少ないから、多少きれいにして貸し出せば客は付くだろうな。貸すことになったら、是非うちに知らせておくれ。うちなら苦学生やメジャー漫画家を目指して頑張ってるような子たちが物件を探しに来るから。」
「その時は、是非お願しますよ。」
事務所に戻り、レインズという不動産業者が利用できるデータベースで取引事例を調べてみた。
この地域で風呂なし6畳一間だと、3万5千円〜4万円程度で成約している事例が数件出てきた。
一方、現時点で風呂なし物件は1件だけしか供給されていない。
初老の不動産屋が言っていたことは、多少のバイアスはかかっているにしても、概ね間違いなさそうだ。
数日後、僕のクライアントのひとりである小林さんを訪ねた。
彼は、複数の収益物件を所有する個人投資家で、かつてこの物件の近所に住んでいたことがあるクライアントだ。地域性を知っているというのは、不動産投資をする上では重要な要素なのだ。
そして、彼の投資スタンスは、他に競争相手が出てこないような物件を割安で購入するというものだ。つまり、普通の人なら買おうとしない、何がしかの問題がある物件を中心に投資するのだ。競争相手がいなければ、安く買える可能性は高くなる。それが彼の投資判断ポイントの一つなのだ。
ただ、「何がしかの問題」は、得体のしれないリスクではなく、ある程度の調査をすることで、リスクの程度を明確化できるものに限っている。
今回の物件は、木造で築34年。普通は建物の老朽化が激しいと思われるため、手を出そうとする人は少ない。
しかし、建物診断をすれば、リスクの程度はある程度明らかになる。そして、リスクの程度を低減できる手段とそのコストが明確になれば、コストとの見合いで投資が可能になる場合がある。
つまり、建物のコンディションを建物診断によって明確化し、必要な修繕コストを勘案して投資するということになる。
世の中には、こうした「ひと手間」をかけず、見た目だけで物件を選ぶ傾向が強いが、逆に言うと、そういう傾向が強いからこそ、割安で買えるチャンスがあるということなのだ。
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2011年09月14日
ミニ小説〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継2)
ミニ小説
〜不動産コンサルタントは見た!(木造アパート投資実況中継2)
2.現地検分
翌日、松田君に早速現地を案内してもらうことになった。
駅を出て50mほど歩いた商店街にその物件はあった。2階建ての木造建物だ。
1階では、和風定食屋さんとイタ飯屋さんが営業している。昼時ということもあり、沢山のお客さんが入っているようだ。残りはシャッターが閉まっている。どうもシャッターが閉まっているのは2つのスナックのようだ。
「松田君、確か、1階は6部屋って言ってなかったっけ。」
「はい。6部屋なんですが、この和風定食屋さんとイタ飯屋さんが2部屋ずつ借りているんですよ。」
「そういうことか。で、この2つがそれぞれスナックなんだね。ところで松田君、築34年という割には小奇麗だね。」
「田中さん、よく上を見てくださいよ。小奇麗なのはお店の顔だけですよ。」
松田君に言われて、目を上に向ける。
外壁はモルタルでくすんだ薄茶色。実際は白っぽい外壁だったのだろうが、経年によって汚れが染みついた状態という表現が正しいだろう。
外壁はあちこちひび割れているし、黒くくすんだ染みが外壁だけでなく軒裏にも多数みられる。軒裏の染みは、強い雨が吹き込んできたり、屋根の防水に問題があり、軒に水が回っている可能性がある。
こういう事象が見られる場合、建物の構造躯体となる柱や梁、土台などの木材に、長い時間をかけて少しずつ水分が供給され、木材が腐朽しやすい状態になっている可能性がある。ひどい場合は腐食してしまい、建物の荷重をまともに支えられない危険な状態になる場合もあるのだ。
「空き部屋を見てもいいかな」
1階部分は店舗として利用しているため、2階部分の空き部屋を見せてもらう。
「汚いので、靴のまま上がっちゃってください」と松田君。
いくらなんでもと思ったが、ドアが開いた瞬間、目に飛び込んできた光景は、ガランとした空間に大量の埃、そして、壁と天井の隅にうごめくクモとその巣。明らかに数年間は人が入居していないような部屋だ。
恐る恐る玄関から一歩入る。
右手にはキッチン。キッチンというより、幼いころ見覚えのある昔の「台所」だ。艶がない鈍い銀色のステンレスでできていて、シンクと蛇口がひとつあるだけだ。シンクの上方には、瞬間湯沸かし器を設置するための立て板が設置されている。もちろん瞬間湯沸かし器は設置されていない。ガスレンジなんて当然ついていない。ガス栓があるだけだ。
玄関左手側の扉を開けるとトイレ。水洗式とは言え、昔ながらの和式だ。床には藍色、青、水色、白の小さなタイルが敷き詰めてある。そして奥には赤茶けた6畳の和室。
天井を見ると、あちこちに水染みが見られる。間違いない。雨漏りだ。
「松田君、これは雨漏りの跡だねえ。前の所有者さんから何か聞いてない?」
「何も聞いてないんです。とにかく、黙って買ってくれという感じだったので。。。」
この状態だと、かなりしっかりした調査をしないとクライアントに投資を勧めることはできないだろう。
もうひとつ気になるのは、2階の部屋に対する需要だ。
「この物件、駅から近いから1階店舗の需要はあると思うけど、2階はどうだろうね。風呂なし、給湯器なし、和式トイレっていうのはニーズあるのかなあ」
「いやあ、ちょっと調べてみないと判らないです。すみません」
「いいよいいよ。自分で調べるから。」
そう言いながら、僕は頭の中で計算してみる。
現在、契約している部屋は月額4万円の賃料だ。保守的に考えれば、空室5室のうち4室を月額3万円の賃料で埋めると考えるのが妥当だろう。
この場合、年間で144万円の収入となる。現状の収入が552万円だから大幅増収だ。
月額3万円の部屋ならば、各部屋とも簡単なクリーニング作業と畳の交換程度でも十分だろう。
いずれにせよ、実際の取引事例や同様の貸部屋の供給状況を調べる必要がある。それから地元業者に対して需要の有無を聞いておく必要もありそうだ。
そして、一番問題なのは建物のコンディションだ。
◇建物に欠陥や不具合はないか
◇仮に問題がある場合、どの程度の修繕コストをかければ問題が解消されるか
という点をしっかり調査する必要がありそうだ。
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1.物件との出会い
ゴールデンウイークが明けて間もないある日のこと。突然、僕の事務所の電話が鳴り響く。
「あ、田中さんですか?ご無沙汰してます。京橋不動産の松田です。お元気ですか? ちょっと相談がありまして・・・。」
彼は、僕が独立起業する前に勤めていた四菱信託銀行時代にお世話になった不動産会社の若手担当者だ。
「おーっ、久しぶりだねえ。今日は暇だから、いつ来てもらっても構わないよ。」
「じゃ、これから伺いますね。」
突然の松田君からの電話。僕が独立してから、彼とは全く接点を持っていなかったので、何かあったんだろうかと思っているうちに、松田君はやってきた。
松田君は、僕のオフィスでエスプレッソをすすりながら切りだした。
「この物件なんですけど、田中さんのお客様に買ってもらえませんか。昨年、隣地の1,000坪とセットで購入しましてね。1000坪の隣地部分は東鉄不動産に売ることができたんですが、この部分だけ残っちゃって・・・。」
京橋不動産は、古くなった賃貸マンションを購入し、賃借人を退去させた上で購入した土地を更地にし、大手マンションデベロッパーなどに転売する事業をメインにしている不動産会社だ。
松田君が開いた資料には住宅地図が広がっている。この物件は、山手線の西側最大のターミナル駅から私鉄で3〜4駅目の駅前にある好立地物件のようだ。
僕は、松田君の話を聞きながらA4一枚ペラの物件概要書に目を通す。
【物件概要】
◆土地60坪の正形地。三方路。平成23年度路線価約150万円/坪。
◆建物は昭和52年築木造2階建 延床面積60坪。
◆現況年間収入は552万円。
◆売却希望価格 5,500万円
物件概要を眺めながら僕は頭の中で計算してみる。
平成23年度路線価が150万円/坪だから、土地の評価額は少なくとも9,000万円はする。しかも三方道路だ。表面利回り(総収入÷売買金額)は10%を超えている。こんな美味しそうな物件をわざわざ僕のところに持ってくるなんて、普通はあり得ない。
「何か売れないワケでもあるの?」
松田君の目線が僕の目線から大きく逸れる。そして彼は一呼吸置く。
「実は、テナントが半分くらいしか入居してないんです。しかも1階は全て居酒屋とかスナックなんです。2階は6部屋ありますが1室しか入居してません。6畳一間が4つに4畳半一間が2つです。しかも今時お風呂もないんです。だから、前の所有者も敢えて入居募集をしなかったみたいなんです。」
まるで「かぐや姫の『神田川』」の歌詞に出てくるような部屋だと思いながら、僕は聞いてみる。(神田川に出てくるのは三畳一間の下宿だが・・・)
「各部屋の賃料はどれくらいなの」
「1階店舗は1部屋月額7万円が6部屋、2階は月額4万円です。」
「各店舗の契約期間はどの程度なの?」
「長いところだと20年近くですね。短いところでも6年は経ってます。10年以上のところが多いですね。延滞歴は全くありませんよ。」
僕はちょっと考えてみた。
普通の不動産屋さんなら、立退き費用を支払ってテナントに退去してもらい、建物を解体して戸建て分譲や小規模マンション開発をしたいと考えるはずだ。
住宅部分は100万も支払えば、確実に退去してもらえると思うが、店舗は全く読めない。しかも契約期間が長いため、地元にある程度根付いているはずだ。とすると営業保証を含めて、いくら請求されるか全く分からない。だから立退きを前提に考えることは難しい。
立退き交渉が簡単にできるのであれば、そもそも京橋不動産がやっているはずだ。とすると、築34年の建物を保有するリスクを負ったまま、現在のテナントに貸し続け、中長期的に所有せざるを得ない。恐らく、建物の築年数からしても、銀行ローンも通りにくい案件だろう。
テナントが居酒屋やスナックばかりの築34年賃貸物件だと、普通の投資家であれば、継続的に賃料が支払われないかもしれないと不安に思うに違いない。かなりハードルの高い案件だろう。
「これだと、買おうとする人はかなり限定されそうだね。余剰資金があって、建物に関する知識やテナント管理ノウハウもあるようなお客さんでないと、興味を示さないかもしれないね。」
資金調達も難しいと思うしね。」
松田君は残念そうに黙りこむ。その沈黙を避けるかのように、僕は言葉を発する。
「でも、この手の不動産に興味を示してくれそうなクライアントがひとりだけいる。」
「本当ですか!わかりました。是非、田中さんのクライアントにお話してみてください。」
「その前に、一度物件をよく見せてもらうよ。エージェントの僕が物件を見ずしてセールスできないからね。」
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2011年08月24日
中古戸建 確認すべき建物の部位(床下・屋根裏)
中古戸建 確認すべき建物の部位(床下・屋根裏)
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中古戸建 確認すべき建物の部位(床下・屋根裏)
さて、久しぶりのブログアップです。
今回は、中古戸建のコンディションを確認する作業の最終回です。
これまでは、コンクリート基礎や屋根、外壁、室内といった、普通に目で見える範囲の確認でしたね。
今回は、ちょっとマニアックな世界になります。
床下や屋根裏(小屋裏)を覗いてみようというものです。
床下は、専用の点検口か、床下収納などがある場合、収納用のボックスを外します。そうすると床下を覗くことができます。
屋根裏は、押し入れなどの天版が外れるようになっていますので、そこから覗いてみます。
屋根裏は木材構造部分以外に乗っかってしまうと、天井が抜けて落下してしまう可能性がありますので、脚立に上って覗く程度にしておいたほうが安全です。無理せずに。
さて、覗いてみて何を目視確認するかです。
どちらにも共通するのは、木材の接合部分に著しい亀裂がないかどうかです。
柱と梁、梁と梁などのような接合部分は構造的に大きな力がかかりますし、ある意味建物の弱点でもあります。そこに亀裂が生じているとすれば、早急に補修する必要があります。
ちなみに接合部分と関係のない部分が乾燥収縮等で割れている場合は、構造耐力に必ずしも大きな影響を及ぼすものとは限らないため、問題としない場合もあります。
小屋裏でさらに注意したいのは、雨漏り跡のチェックです。
木材に水染みの跡がないか、木材が変色していたり、カビが生えていないか確認します。
仮に、そういった跡がある場合、どこからか水分が供給された可能性があるわけですから、屋根や壁の防水を施す必要があるかもしれません。
また、雨漏りだけでなく、結露や換気口から雨が吹き込んだということも考えられます。ですから、屋根の形や水染みの跡があった場所や範囲などから、なぜそのようになったのか推定する必要があります。
そのような場合は、日本ホームインスペクターズ協会公認ホームインスペクターなどの専門家に相談することをお勧めします。
床下でも、キッチンやお風呂場に近い部分は、配管からの水漏れ等により、木材が腐朽してしまう可能性もありますので、床下に体が入る場合、ホームインスペクターは入り込んで調査してくれます。
一般の方は、出られなくなってしまう可能性もありますので、無理なさらないでくださいね。
(とは言え、私の知ってるホームインスペクター達は太目の人が多いんですが・・・。)
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それは、人と不動産が切っても切れない関係にあるからです。
だから当社は
「不動産を通じて豊で安心な社会を実現すること」を
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■本内容については万全を期しておりますが、その内容の全てを保証するもの
ではありません。万が一これらの内容を各人の判断で使用したことにより損害
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2011年08月04日
仲介業者の僕が公認ホームインスペクター資格試験を受験した訳
仲介業者の僕が公認ホームインスペクター資格試験を受験した訳
7月は怒涛の一ヶ月で、ブログ作成をさぼってしまいました・・・すみません。
さて、久しぶりのブログアップですが、今回は、日本ホームインスペクターズ協会第三回公認ホームインスペクター資格試験のお話です。(8月20日申込締切、9月25日試験実施)
http://www.jshi.org/industry/index.php
公認ホームインスペクターというのは住宅診断士のこと。公認ホームインスペクターは、住宅全体の劣化状況や結果の有無を目視でチェックして、メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを「第三者としての立場」でアドバイスする専門家です。
僕は2009年の第1回試験を受験、(なんとか)合格させていただき、こともあろうに、同協会の広報委員にも首を突っ込んでいます。
ところで今回は、
◇仲介業者の僕が公認ホームインスペクター資格試験を受験した訳
◇建物を知らない僕たちの必勝法
◇公認ホームインスペクターになってみて良かったこと
について、赤裸々にお話ししようと思います。
◇仲介業者の僕が公認ホームインスペクター資格試験を受験した訳
中古マンションや中古戸建の物件資料は、ご存知の通り「マイソク」レベルのものが中心ですよね。
中古住宅を買う人は、最低限の情報しか書かれていない物件資料と現地を見るだけで、購入するかしないか判断しなければならないけれど、買主の立場からすれば、「欠陥住宅じゃないか」「あとどれくらい住める?」「維持修繕の費用はどの程度?」といったことが判ったほうが安心して購入できるはず。
仲介業務に携わるなら、こういう点についても知見をもった人材が市場から評価されるようになるはずだ!と短絡的に考え、受験に至ったわけです。
で、実際は・・・
残念ながら、ホームインスペクションはまださほど浸透しているわけではありません。
ホームインスペクション付きでないと、中古住宅は絶対買わないという環境にもまだなっていませんし、ホームインスペクション付きの物件のほうが必ず高く売れるというマーケットにもなっていません。(国土交通省の調査によると多少は高くなっているということらしいですが・・・)
ただ、ホームインスペクションの老舗であるさくら事務所さんには、大手流通を含め、複数社がいろいろなアドバイスをもらいに来ているという話も側聞していますし、国土交通省も住宅診断には力をいれていくというような方針なので、クリティカルマス(普及率が一気にアップする臨界点)への到達もさほど遠い将来の話ではないかもしれないと思ってます。
その時には、先行者利益があるんじゃないか・・・なんて思ってたりします。
◇建物を知らない僕たちの必勝法
まずは「あなたもなれる!ホームインスペクター(住宅診断士)テキスト 過去問・解説付」があるので、これを一通り読んでください。試験範囲は概ね網羅されていると思います。
http://www.jshi.org/industry/referbook.php#mainbook
ところが、建物を知らない僕たちは、これだけじゃちょっと合格は厳しい。。。
で、住宅金融普及協会が発行している「木造住宅工事仕様書 平成22年改定(全国版)解説付」を熟読。フラット35Sのところは飛ばしてもいいので、とにかく最低3回くらい読み込んでみてください。
https://www.sumai-info.com/book_shop/list_03.html
僕は、1回目:殆ど理解不能状態、2回目:なんとなく理解?、3回目:半分くらい理解できたかも・・・、という感じだったので、5回目までいってしまいましたが、たぶんそこまで行けば木造建物の構造について、なんとなく(ごまかしごまかし)語れるようになります。
(5回目までの読むなら、3週間くらいは気合で頑張ってくださいね!回を重ねるごとに読むスピードは倍増しますからご安心を!)
あとは勢いで受験すれば、何とかなります。
◇公認ホームインスペクターになってみて何かいいことがあったか?
私は、仲介とホームインスペクションを同時に行うと第三者性が担保されないと思っているので、ホームインスペクターとしての仕事はしていません。
ただ、実際にホームインスペクターさん達と現場に同行したりしているうちに、勉強した内容がリアルに把握できるようになり、パッと見でここはチェックしたほうが良さそうということを(ある程度)指摘できるようになりましたので、お客さんの評価はかなり高くなりました。
正直言って、ホームインスペクターになったからと言って、がんがん儲かるという状況にはありませんが、お客さんからお客さんを紹介してもらいやすくなったのは事実としてあるので、案件は増えてます(笑)。
そして、一番よかったこと。
日本ホームインスペクターズ協会のメンバーがとっても素敵なこと。
長嶋さんや大西さん達だけじゃありません。みんなとっても素敵です。少しでも不動産と人の関係がよくなるようにというアイデンティティが共有されている。だからといって堅苦しくなく、和気あいあいと活動している。
他の理事さんたちや広報委員メンバーたちと、あるいは住宅系ライターさんなんかも交えて、夜な夜な呑んで議論したり、プライベートなことを語り合ったり、ビジネスのヒントを出し合ったり、サザン縛りでカラオケ熱唱したり?・・・。
これがたまらなくいいんだよなぁ。
そう、何物にも代えがたい財産だって思っています。そして、同じ想いを持っている人たちとどんどん繋がっていけるのも素敵なことだと思ってます。
是非、ご興味ある方は受験してみてください!8月25日が申込期限なので!
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2011年06月29日
中古戸建 確認すべき建物の部位(軒裏)
中古戸建 確認すべき建物の部位(軒裏)
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中古戸建 確認すべき建物の部位(軒裏)
建物の外壁のそばに立ち、上を見上げると、そこには軒裏が見えます。
軒裏は、雨漏りしやすい部位と言われていますので、よく確認しましょう。
軒裏に水染みがないか、その結果として軒裏の部材が剥がれていたり、波打ったりしていないかを目視でチェックします。
水染みがあるということは、何がしかの理由でそこに水が流れてきているということですから、周辺の躯体の劣化を促進させる要因となるおそれがあります。
水染みは、雨漏りだけでなく、結露が原因となることもありますし、軒裏の近くに給排水設備等があれば、それが原因となっていることも考えられますから、詳細調査の必要があります。
一般的には、押し入れから天井裏(小屋裏)を除き、内部の状況を確認するなどして、その原因を特定することになります。
また、最近の建物の場合、軒裏には換気口が設けられているのが普通で、小屋裏にたまった湿気や熱を逃がすことができるような仕組みになっていますが、古い建物の場合、こうした換気口がないことが多いので、天井裏(小屋裏)のチェックをしっかり行ったほうがよいと言えます。
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2011年06月22日
中古戸建 確認すべき建物の部位(室内)
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中古戸建 確認すべき建物の部位(室内)
さて今回は木造住宅の室内のチェックポイントです。
基本的には、壁の著しいひび割れ、窓やドア等の建具の動き、雨漏りの跡を中心に見ていきます。
ひび割れは、壁紙や塗仕上げなどの表面のみがひび割れているのであれば問題はないのですが、下地材にまで及ぶ著しいひび割れが発生している場合は、建物に何がしかの力が加わっている可能性が考えられますので注意が必要です。
窓やドア等の建具の動きもよく調べましょう。蝶番や戸車を調整すれば済むようなものであればよいのですが、窓枠やドア枠がひずんでいるような場合は、何か問題が起こっている可能性もあります。
例えば、不同沈下が発生している場合、建物のある部分に大きな力が加わります。その結果、外壁や基礎、室内の壁などに破損が生じた可能性があります。
不同沈下とは、建物の基礎の沈み方が全体的一様ではなく、不揃いに沈んでしまうことです。その結果、家が一方向に傾いてしまいます。
建物は、本来、垂直、水平を保っていなければなりませんが、斜めになってしまうことで平行四辺形や台形のようになり、一か所に荷重が集中してしまい、壁などに亀裂が入ったり、建具がうまく動かなくなったりします。
また、建物が斜めになると、平衡感覚に支障をきたし、生活が困難になる場合もあります。
ちなみに、壁や床、柱の傾斜は、既存住宅の現況・性能に関する評価基準によれば、1000分の6以上の傾斜がある場合、「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性が高い」としています。
なお、室内の一部にちょっとしたひび割れがある、ドアの動きが悪い、床に置いたビー玉がちょっと転がるといって大騒ぎする必要はありません。
大切なことは、外壁や基礎、室内等、全体を調べた上で、何故そのようなことが発生しているのか、その原因を推定することなのです。
この推定作業は、かかりつけのお医者さんと同じような作業です。のどが痛い、熱があるなどの表面に現れている事象から病気の根源を探しだす作業と同じです。
ですから、気になる事象がある場合には、専門家に任せたほうがよいです。(日本ホームインスペクターズ協会の公認ホームインスペクターなど)
最後に、雨漏りの跡については、天井や壁だけでなく、押し入れの中などもチェックしましょう。
必ずしも雨漏りということではなく、結露や給排水設備の故障等による場合もあり得ます。いずれにせよ、木造の場合、常に構造材が湿っているのは避けるべきなので、詳細調査をしたほうがよいとされています。
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中古戸建 確認すべき建物の部位(屋根)
屋根をチェックするとは言っても、梯子に登って詳細に調べるということではありません。
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度の一環として創設された、既存住宅の現況・性能に関する評価基準においても目視が前提となっています。
日本ホームインスペクターズ協会の公認ホームインスペクター達も原則は目視です。オペラグラスなどを使っていることは多々ありますが。
で、何をチェックするかというと、例えば、瓦やスレートが著しく割れていたり、著しくズレていたりしないかを確認します。
このような場合、直ぐに雨漏りになる、という話ではありませんが、瓦やスレートの下地が劣化することに繋がりますので、早目に修繕をしたほうがよいとされています。
また、スレートが著しく変色している場合、解りやすく言うと、イメージ的には元の塗料がはがれているような感じになっている場合、劣化が進んでいると考えられます。
スレートの著しい変色は、塗膜表面が剥がれ、スレート本体が剥き出しになっている状態であり、そのまま放置するとスレート自体の耐水性や強度が落ちるとされています。
金属で屋根を葺いている場合、主には亜鉛メッキ鋼板などですが、赤錆がないか確認し、赤錆の状況が穴あきに至りそうな状況かどうかをチェックします。
なお、軒先などの先端部分は赤錆による劣化が進みやす部位ですが、雨漏りに直結しにくいと言われています。どちらかというと、平らな部分やはぜ折り部分(板金を接続する折り曲げ部分)の赤錆は、漏水に直結しやすいので要チェックです。
************【売り中古ワンルーム】************
イトーピアアクシス千駄木 1890万円 6階
◇所在 文京区千駄木3−34−8
◇交通 東京メトロ千代田線 千駄木駅 徒歩約1分
◇専有面積 35.51平米(壁芯) ◇間取 1K
◇築年 平成2年11月
◇管理費 月額19200円 ◇修繕積立金 月額3600円
◇その他費用 組合費、給湯料
◇取引態様 媒介(仲介手数料半額)
◇その他 北西角部屋、眺望良好、洋室約9.5帖
伊藤忠商事グループ分譲マンション
◇詳細資料 http://bit.ly/jaxbjf
◇お問合わせ 株式会社あゆみリアルティーサービス
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だから当社は
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