2012年10月
2012年10月22日
ミニ小説〜不動産屋の背信 好評連載中
ミニ小説 〜不動産屋の背信 好評連載中
<あらすじ>
桜新町にある自宅を売ろうとしている藤川姉妹。
そこに大手仲介会社の西京不動産販売 五十嵐一樹が入り込む。
五十嵐は専任媒介契約を締結し買主探しを始めるが、最も仲介手数料を稼げる建売業者への売却を目論んでいた。
そこに、仲介業者HSリアルティー代表の畑中が現れる。畑中の顧客である今村が藤川姉妹の桜新町を気に入っているためだ。
売主の藤川姉妹、買主として競合する建売業者と今村。そして売主と買主の狭間で激しい戦いを繰り広げる仲介業者 西京不動産販売とHSリアルティー。
家の売り買いにおいて、しばしば起こる事象を当事者それぞれの立場で描き出す。
家を売ろうと思っている方、家を買おうと思っている方にとって、知っておくべき不動産仲介業界の姿を赤裸々に語るストーリー。
第二十一話は間もなくアップ予定!
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件、物件などには一切関係ありません。
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不動産は、人に安心と豊かさを与えるものでなければなりません。
それは、人と不動産が切っても切れない関係にあるからです。
だから当社は
「不動産を通じて豊で安心な社会を実現すること」を
目的として事業を展開します。
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<運営会社>
ホームインスペクション(住宅診断)付き中古住宅・マンションの売却・購入
株式会社あゆみリアルティーサービス
東京都中央区京橋1−14−6 ガーデニアビル9階
〒104-0031 TEL:03-6228-7937
Email:tanaka@ayumi-ltd.com
■本内容については万全を期しておりますが、その内容の全てを保証するもの
ではありません。万が一これらの内容を各人の判断で使用したことにより損害
を被った場合、弊社は一切責任を負いかねます。
2009-2012(C)Ayumi Realty Service All Rights Reserved.
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2012年10月15日
中古マンション購入セミナー(無料) 開講します!
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「中古マンションを買おう」と思い始めたら、まずは、インターネットで物件を検索したり、不動産屋さんに行って情報を収集したりしますよね。
次に、物件資料に載っている売却希望金額や間取り、物件の場所、管理費や修繕積立金といったことをチェックしながら、不動産屋さんと一緒に物件をいくつか見学しているうちに、だんだんテンションが上がってきます。
「住宅ローンは大丈夫かなあ」と思っていると、
「今お支払いになっている賃料とローン返済額は殆ど変わらないですよー」なんて言われて、またその気になって・・・
こんなふうに、なんとなく流れのままに買ってしまうケースが多いんです。
でも、中古マンションを買うにあたって、皆さんが本当に知りたいことって何でしょうか?
そう、「そのマンションに安心して長く住むことができるか」ってことですよね。
これを最低限チェックするためには、
◆一生涯のキャッシュフローシミュレーション
◆建物の劣化状況
◆マンション管理の状況
◆修繕積立金の増額予測
◆周辺地域環境や地盤の状況・・・
といったことをきちんと調べる必要があります。
でも、こうしたことは、物件資料や売買契約前の実施される重要事項説明ではほとんど明らかにされませんし、不動産屋さんに聞いても(彼らも分からないことが多いので)明快な回答をもらえることは極めて少ないのです。
そこで、これらの事項について、少しでも自分でチェックできるよう、皆さんにそのノウハウをご提供しようと思います。
講師は私、あゆみリアルティーサービスの代表 田中歩が務めます。
私は、昨年末から本年3月にかけて、国土交通省が日経BP社に委託して実施された「既存住宅流通活性化に関する実証実験」に専門家として参画し、現在の中古住宅流通の問題点や改善案を進言するとともに、実証実験にモニターとして参加された多くの中古住宅購入予定者の方々に様々なアドバイスを行うとともに、中古住宅購入セミナーを実施してきました。
今回は、このときのセミナーを簡単に纏めた形で、皆様にご説明させていただこうと思っています。
開講期間 10月24日(水)〜12月14日(金)まで
受講場所 あゆみリアルティーサービス本社事務所
東京都中央区京橋1-14-6ガーデニアビル9階
(出張講座については、別途ご相談となります)
ご予約 末尾記載の電話あるいはメールにてお申し込みください。
セミナーの時間は約2時間です。
ご予約の際、お好きな日時をいくつかご指定ください。予約状況等に鑑みて調整致します。
なお、一日一組までの受付と致します。
(ご参考)
あゆみリアルティーサービス会社概要および代表プロフィール
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それは、人と不動産が切っても切れない関係にあるからです。
だから当社は
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2012年10月12日
ミニ小説〜不動産屋の背信 第二十話 覚悟
ミニ小説 〜不動産屋の背信 第二十話 覚悟
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老朽化し入居者がなかなか決まらないアパート(主に木造など)を、オーナーとともにもう一度見直し、いまの時代とまちに合った物件に生まれ変わらせます。詳しくはフェイスブックページをご覧ください。
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ミニ小説 〜不動産屋の背信 第二十話 覚悟
翌朝の8時30分。
この時間帯の地下鉄半蔵門線大手町駅はスーツ姿の群衆でごった返す。その群衆は一斉に大手町や丸の内の大型ビル群に吸い込まれていくのだ。
藤川姉妹の長女である美樹もその群衆に呑まれながら地下通路を抜け、東都信託銀行本社ビルへ足を進めていた。
美樹は自分の席につくとパソコンを立ち上げ、社内イントラネットを起動する。不動産部に所属する同期の三上典子に連絡するためだ。
「もしもし、典子?ご無沙汰。」
「あー美樹、ご無沙汰―。どうしたの。朝から私に電話なんて。」
「うん、畑中翔麻さんっていう人、どんな人か知りたくて・・・」
「ちょー有名人だよ。」
「どんな人なの?」
「美樹、うちのイケメン社員と婚約してるっていうのになーに?まずいんじゃない?」
「ちがうよ、典子。実はね、うちを売ろうと思ってるんだけど、今、西京不動産販売にお願いしてるのよ。東都不動産販売にお願いすべきだったのかもしれないけど、子会社だから社内でバレバレになるし、なんかそういうのもいやだったしね。」
「そうなんだ。で、なんで畑中さんなの?」
「うん、その畑中さんがね、うちの家が欲しいっていう買主さんを見つけてくれたらしいんだけど、なんだかよく分からないの。」
「わからないって?」
「畑中さんもその買主さんもね、うちの家を見に来てくれたこともないのに、買受申込書っていう書類を西京不動産販売に送ってきたのよ。」
「なるほど。物件も見ていないのに買受申込書ね。。。」
「どういうこと。」
「解らないけど、西京不動産販売はね、美樹から手数料をとるだけじゃなくて、自分の連れてきた買主からも手数料をとりたいのよ。だから、畑中さんが連れてきた買主とは取引したくないの。だって、畑中さんが連れてきた買主は畑中さんに手数料を払うんだから。そうすると西京は美樹からしか手数料が貰えないでしょ。だから、西京不動産販売は、畑中さんに美樹の家を見たいというお客さんがいるって言われても、美樹達には伝えないのよ。」
「でも、買受申込書を西京に送って来たのよ。」
「だから、そうでもしないと美樹達に会えないでしょ。物件も見れないじゃない。よほど欲しいんだと思うよ。その買主さん。少なくとも畑中さんは、買うつもりのない人を使って買受証明書を西京に出すような人じゃないよ。」
「そっか。そんなことってあるんだ。」
「あんまりないとは思うけどね。希にあるって聞くよ。」
「で、畑中さんて、どんな人なの?」
「凄い人だよ。将来は不動産部門を担う人物になるだろうって言われるくらいの実績を挙げてたし、後輩の私たちも本当にお世話になったんだ。正義感が強くて、お客さんからの受けもよくて、いまでも信託時代のお客さんには畑中ファンがいるって話だしね。だけど、うちの信託にいたんじゃ自分のやりたいことができないって言って退職して、自分で起業したんだ。」
「やりたいことって?」
「中古住宅の取引をもっと透明にしたいって言ってたよ。」
「そうなんだあ。」
「直接、畑中さんに電話してみたら。東都の後輩として連絡すればいいじゃない。三上から聞いて連絡しましたって言ってもらってもいいよ。」
「ありがとう、典子。ちょっと考えてみるね。また連絡するね。」
「うん、じゃね。」
時計の針は9時15分を過ぎている。
美樹は慌てて妹の奈々に連絡する。
「あっ、奈々。なんか凄い人みたいよ。畑中さんて。東都信託の不動産部門でも優秀で有名だったみたい。それで決して変な人じゃないって言ってた。でも・・・」
「なに、お姉ちゃん?」
「9500万円で買ってくれるかもしれない建売業者さんの話がなくなってしまうかもしれないのよね。畑中さんのお客さんが買ってくれればいいけど、どうなるか判らないし。。。どうしたらいいと思う?奈々。」
「おねえちゃん、直ぐに畑中さんの会社に電話して、話を聞いてもらえない。まだ10時までには時間はあるわ。畑中さんが変な人じゃないことが判ったんだから、あとは買主がどんな人で何を考えているか確認するしかないよ。」
「でも、仕事中よ。」
「何言ってるのよ。トイレに行くふりして電話すればいいじゃない!」
「そ、そうよね。分かったわ。やってみる。」
美樹が腕時計に目をやると、既に時計の針は9時30分を指していた。
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2012年10月02日
ミニ小説〜不動産屋の背信 第十九話 二者択一
ミニ小説 〜不動産屋の背信 第十九話 二者択一
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ミニ小説 〜不動産屋の背信 第十九話 二者択一
五十嵐は坪川課長との打合せを終えると、その日のうちに売主である藤川姉妹との面談の約束を取り付けた。
五十嵐が藤川邸の応接に腰かけ、姉妹に説明を始めた時には夜9時を回っていた。
「今日は突然申し訳ありませんでした。早急にご報告したいことが二点ありまして。」
「何かあったんですか?」
「まずは、前回のご面談時にお話した件です。建売業者が藤川様のご所有不動産どの程度で買えるかということをヒアリンングしてきました。」
「確か、8千万円台の半ばくらいと仰ってましたね。」
「はい。大抵の建売業者はその程度なら購入したいと言っていましたが、9千万円なら何とかなるというところが出てきました。大雄ホームという地元で最も力のある建売業者さんです。しかも、もうひと押しで価格を上乗せできそうな感じです。」
「最低でも9千万円台には乗せてもらいたわね。奈々。」と姉の美樹。
奈々としても、一般のユーザーが出てこない環境にあるなら、当初価格である1億2500万円に拘ることはできないことは解っていたし、9千万円台半ば程度になれば、売却してもよいのではないかと思い始めていた。
奈々は五十嵐に質問する。
「どの程度価格が上がりそうなんですか?」
「そうですね。200万円〜300万円程度なら可能だと思います。500万円まで上乗せしてもらえるかどうかは、やってみないと分りません。ただ、9500万円なら必ず売りますとお約束いただければ、ぐっと可能性は高まると思います。」
「悪い話じゃないわね。奈々。そう思わない?」
奈々は、美樹の言葉に対して一呼吸置いて考えた。確かに悪い話ではないだろう。無理して一般のユーザーを探したところで、いつまでたっても売れないというのでは意味がない。ただ、今すぐに判断すべきかどうかが判らなかった。しかも、今日は大事な話が二つあるというのだから。
「そうだね。お姉ちゃん。ちょっと考えてみたほうがいいかもしれないね。それで、もうひとつのお話っていうのは何なんですか?」
五十嵐は少々顔をこわばらせながら話をし始める。
「実は、よく判らない筋の業者から買付証明書が送られてきました。」
そう言って、HSリアルティーから送られてきた買付証明書の写しを姉妹に差し出した。
「えっ!?1億2500万円で買ってくれるんですか!このお話、私たちの希望通りじゃないですか!」
と美樹が興奮気味に声を上げる。
「よく見てください。いろいろ条件が付いてるんです。まず住宅診断を事前にしたいと言っています。診断した結果、問題があれば、売買金額を下げさせてもらいたいとも書いてあります。しかも、この買主はまだこちらの物件を見たこともない。そんな状態で希望価格通りで買うなんて判断を普通の人ができるとは思えないんです。しかも、この買主を連れてきたのはHSリアルティーという不動産業者で、どのような素性かよくわからない相手なんです。」
確かに、まだ建物すら見学していない状態で、こんな紙を出せるというのもおかしな話だし、住宅診断とやらで難癖をつけて値段を下げてくる可能性は極めて高いと奈々は思った。しかし、1億2500万円という金額がそこには書いてある以上、実際に会って話を聞いてみたいという衝動に駆られていた。
「藤川様、弊社としては、先にお話した大雄ホームをお勧めしたいと考えています。この買付証明の買主も不動産業者も素性が判りませんし、このような買付証明を出してくるということは、強引な方々である可能性があります。そういう相手と取引することは、西京としてお勧めしません。仮にこの買主と契約したとしても、売った後に建物のここに問題があったから直せというような文句をあれこれ付けてくることも考えられます。大雄ホームであれば、弊社との取引実績も多くありますし、買った後は一切文句を言わないという約束を契約条件にすることもできますから安心です。」
「なんだか怖いね。変な人だったら困るわ。。。」
美樹はいつものように心を右往左往させているようだ。
もちろん奈々も、こんな話を聞かされると、いくら希望価格で買ってもらえる可能性があるからと言って、この話に軽々しく飛び乗ることはできないと感じていた。
「五十嵐さん、HSリアルティーの方とはお話されたんですよね。どんな感じの方だったんですか?」
「電話だけなので何とも言えないです。ただ、かなり強引な感じでした。関わると面倒かもしれません。」
「ウェブサイトでHSリアルティーを調べてみました?」
「いえ、調べていません。ホームページを見たところで、何が判るということでもないと思いますので。」
奈々は五十嵐の話を聞くと手元のスマホを取り、グーグルでHSリアルティーを検索してみた。
画面にごく一般的な不動産屋のホームページが現れる。企業概要に代表者のプロフィールがあり、そこには見たことがある文字が並んでいる。
1997年 京葉義塾大学経済学部卒、東都信託銀行入社。不動産部を経て、2011年 HSリアルティーを設立。
「お姉ちゃん、HSリアルティーの畑中って社長、東都信託銀行にいた人みたいよ。97年入社みたいだけど、知らない?」
「うーん、よくわからないわ。うちの不動産部門の人なら知ってると思うけど・・・」
「明日、会社で聞いてみてよ。そうすれば変な人かどうか解るじゃない。」
このやりとりを聞いていた五十嵐は慌てて言葉をはさむ。
「ちょっと待ってください。あまり時間がないんですよ。大雄ホームも、別の物件を検討しながら藤川様の不動産を検討して頂いていますので、早く回答をしないと折角の話がなくなってしまうかもしれないんです。9500万円なら売ると今ここで決めていただくくらいのスピード感でないと、どうなるか判りませんよ。」
奈々はすかさず切り返す。
「今ここで決めないといけないんですか? 明日の午前中、いや10時まででいいので待ってもらうことはできませんか?明日の10時なら、左程影響はないでしょう。もう既に夜10時を回ってるんだし、その建売業者さんだって、今この時間、五十嵐さんからの回答を待っているというわけではないでしょう?」
「まあそうですけれど。。。でも必ず10時にはどうするか決めてご連絡してください。それ以上は待てませんからね。お願しますよ。」
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件、物件などには一切関係ありません。
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