2011年12月04日
ミニ小説〜不動産屋の背信 第一話 藤川姉妹
ミニ小説 〜不動産屋の背信 第一話 藤川姉妹
「もう一年かあ。お父さんが死んでから・・・。」
藤川菜々は姉の美樹にしみじみと語りかけた。
菜々と美樹は、かつては家族四人で過ごしていた家に二人で住んでいる。
その家は、菜々が高校二年生のときに父隆弘が新築した家だったが、母の正子は菜々が大学三年のときに他界、父隆弘も昨年他界した。
世田谷の桜新町駅から程近い閑静な住宅地に建つその家は、延床面積50坪ほどの2階建で、二人にとっては広すぎるものだった。
「菜々。私、思うんだけどね、そろそろ私たち、別々に生活したほうがいいと思うの。前にも相談したけど、この家を売ったほうがいいんじゃないかと思ってるのよ。」
「そうだね。一周忌も終わったことだし、お姉ちゃんもそろそろ結婚だもんね。ちょっと寂しいけど、売ったほうが私たちのためになるかもね。」
姉の美樹は東都信託銀行事務管理部に勤めている。同じ信託銀行の先輩と近いうちに結婚することについては、亡き父隆弘も公認のことだった。
「そういえば、最近、よく不動産屋さんのチラシがポストに入ってくるんだけど・・・」
美樹は菜々に一枚のチラシを見せた。
『この地域で中古一戸建てを探しているお客様がいます。急いでいますので相場より高く買います!』
と大きな目立つ文字で書いてある。
「相場より高く買ってくれるんだ。西京不動産販売三軒茶屋支店っていうことは、私の会社の系列だよ。お姉ちゃん。」
菜々は一部上場の西京商事のLNGチームに所属している。西京不動産販売は旧財閥の西京グループのひとつである西京不動産の子会社だ。
「よく知らない不動産屋さんだとちょっと怖いけど、西京グループなら大手だし安心だと思うわ。ちょっと電話して話を聞いてみない。」
そういって、美樹は菜々に電話をするよう促した。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件、物件などには一切関係ありません。
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